「フライパンのコーティングの種類って何だろう」「コーティングされたフライパンは有害は有害なのだろうか」と考えている方は多いのではないでしょうか?
フライパンの種類は多種多様です。利便性や機能性を重視するなら、多層構造やコーティングが施されたフライパンのラインナップを目にする機会もあるでしょう。
しかし、フライパンのコーティングごとの特徴やコーティングの有害性についてよくわからないまま、フライパンを購入するのは恐いという方もいます。
この記事を読めば、フライパンのコーティングの種類や特徴、コーティングフライパンの有害性、フライパンを長持ちさせるための方法が一通り理解できます。
コーティングフライパンの購入を検討している方は、参考にしてみてください。
フライパンのコーティングとは?3つの種類
フライパンのコーティングには多くの種類があり、フッ素樹脂加工が施されたフライパンが多いです。コーティングを施すことで耐火性を高め、水・油を弾くようになります。
- ハードコート:多層構造。セラミック配合のプライマーを使用
- ダイヤモンドコート:フッ素樹脂に人工ダイヤモンドを配合
- マーブルコート:フッ素樹脂に大理石をミックスしたもの
ハードコートは、多層構造のフッ素樹脂加工コーティングです。下地にセラミックを配合したプライマーを使用しており、一般的なフッ素加工フライパンよりも寿命が長いです。
ダイヤモンドコートは、フッ素樹脂に人工ダイヤモンドの粉末を配合しています。ダイヤモンドのおかげで耐久性や硬さがアップしているのが特徴です。
マーブルコートは、フッ素樹脂はフッ素樹脂に大理石を配合したもの。4層構造で耐久性が高い上に、上品な見た目に仕上がります。
このように、一般的なフッ素樹脂加工のコーティングの他にも、複数の素材を配合して耐火性や耐久性が向上されたフライパンもあることを覚えておきましょう。
フッ素加工フライパンは健康被害のリスクがある
「フッ素加工フライパンは健康に悪い」と聞いたことがある方もいるでしょう。
フッ素加工フライパンには、発がん性が報告されていて、一度摂取すると分解が難しい有害物質PFAS(有機フッ素化合物)が含まれている場合があります。コーティングが剥がれるとPFASが溶け出し、いずれは蓄積したPFASが健康に害をもたらすリスクも。
フッ素加工フライパンの連続使用が可能な温度は260℃とされており、360℃を超えるとPFASを含む有害な分解ガスが発生してしまうといわれています。
フッ素加工フライパンを使う購入する際には、PFASの発生リスクも考えておかなければなりません。ただし、現在PFASは国際条約で製造・使用が禁止されています。
ここからは、PFASをめぐる規制や注意すべきフライパンについてご紹介します。
PFASに対する規制は拡大つつある
分解の難しさや発がん性から、2022年から製造・使用が国際的に禁止されています。
日本でもPFASが含有される商品の製造や輸入が禁止対象に追加されました。そのため、現在製造されているフライパンにPFASが含まれる商品は製造されていません。
ただし、PFASは衣服や包装紙、塗装など幅広い用途で長年使用されてきた物質です。
最近でも神奈川県の地下水や沖縄県の湧き水などでPFASが検出された事例があり、フッ素加工フライパンに限らず、PFASによる健康被害リスクは身の回りにあふれています。
国内外の規制強化によって、PFASを減少させるような取り組みが期待されています。
引用元
株式会社 吉田SKT|コーティングMAGAZINE|フッ素樹脂(テフロン)の安全性とは?テフロン加工製品を使うとき気になる安全性について解説
NHK|有害性指摘のPFAS 規制対象の物質 新たに1つ追加を閣議決定
アルミ製のフライパンにも要注意!
アルミニウム製のフライパンも見かけますが、アルミニウムが体内に高濃度に蓄積すると神経性疾患を引き起こすリスクがあることをご存知でしょうか。安心してフライパンを使っていきたいと考えているなら、アルミニウム製は避けた方が無難でしょう。
コーティングフライパンを長持ちさせる方法
コーティングフライパンをできる限り長く使い続けるためには、以下の方法があります。
- 中火以下で調理する
- 空焚きはしないようにする
- 急な加熱や冷却は避ける
- 金属製の道具は使用しない
コーティングフライパンは急な温度変化に弱いのが特徴。強火で一気に加熱したり、調理後にすぐ水道水で冷却したりすると、コーティングが剥がれやすくなってしまいます。
急な加熱に弱いので、フライパンの空焚きもNGです。空焚きしてフライパンの表面が高温状態になると、有害なガスが発生してしまうリスクも考えられます。
またコーティングフライパンは傷つくとコーティングが剥がれてしまいます。金属製の調理器具を使ったり、金たわしを使ったりすると傷つきやすいのでやめましょう。
まとめ
この記事では、コーティングフライパンの種類や有害と言われる理由、フライパンの加工を長持ちさせるための方法についてご紹介しました。
お気に入りのコーティングフライパンを長く使い続けるためにも、調理は中火以下で空焚きは避け、急な温度変化や金属製の調理器具の使用は控えるように心がけましょう。