「フライパンのコーティングが剥がれてしまう原因」「フライパンのコーティングが剥がれないようにするための対策」が知りたいと考えている方も多いでしょう。
フライパンのコーティングは、何かをフライパンで焼く時にくっつきにくくしたり、熱伝導率を高めたりと、フライパンの機能性を向上させるのに役立ちます。
しかし、何かの拍子にフライパンのコーティングが剥がれてしまうこともあります。そして、コーティングが剥がれてしまうと、化学物質が溶け出て健康に害をもたらすことも。
この記事を読めば、フライパンのコーティングが剥がれてしまう原因や身体への影響、コーティングが剥がれてしまうことを予防する方法について理解できます。
フライパンのコーティングが剥がれてしまわないように対策を講じて、自分のお気に入りのフライパンを長く使い続けられるようにしましょう。
フライパンのコーティングが剥がれてしまう3つの原因
フライパンのコーティングが剥がれてしまう原因は主に以下の3つです。
- フライパンに料理や汚れを残したままでいる
- 強火で調理するケースが多い
- 金属製の調理器具で傷つけている
ここでは、コーティングが剥がれてしまう具体的な原因をおさえておきましょう。
フライパンに料理や汚れを残したままでいる
フライパンで何かを調理した後に残った料理をそのままにして放置したり、フライパンの汚れを落とさずにそのままにしたりしていると、塗膜が剥がれやすくなってしまいます。
フッ素加工のフライパンは、目に見えないほどの微細な穴(ピンホール)が開いています。そこに水分や油が入り込むと加工の塗膜を押し上げます。この膨れが調理中に破けると、斑点状にフッ素加工が 剥がれてきてしまうのです。
このように、フライパンの表面に汚れが残っていると寿命を縮めてしまいます。
強火で調理するケースが多い
フッ素加工のフライパンは急激な温度変化に弱いです。時間がないからと頻繁に強火で調理したり、調理後にすぐ水で急冷したりすると、コーティングが剥がれてしまいます。
フライパンを強火で加熱することが多い方は、火加減に注意するようにしましょう。
金属製の調理器具で傷つけている
フライパンのコーティングは金属製のフライ返しやトング、フォーク、ナイフといった調理器具で簡単に傷ついてしまい、コーティングが剥がれてしまいます。フライパンを洗う時に金たわしを使ってゴシゴシ洗うのもNGです。
意識的に金属製以外のものを使うようにしましょう。
フライパンのコーティングが剥がれる影響
フライパンのコーティングが剥がれてしまうと、フライパンの寿命を縮めてしまうことは言うまでもありませんが、健康上のリスクがあることも報告されています。
フッ素樹脂加工のフライパンにはPFAS(有機フッ素化合物)という物質が使用されます。
PFASは熱に強く水や油をよくはじく性質をもち、フライパンや服、半導体、殺虫剤、包装紙など、私たちの身の回りのありとあらゆる物に使われてきました。
その反面、PFASは体内に蓄積しやすい性質や乳児や胎児への悪影響、がん発生のリスクが上がる側面が取り沙汰され、世界的に製造・使用が規制されはじめているのが現状です。
フライパンのフッ素加工が剥がれて有害物質が溶け出てくることで、知らず知らずのうちにPFASが蓄積され、健康への悪影響があらわれ始める可能性もあるでしょう。
引用元:株式会社 山梨中央銀行|PFOS・PFOAって何?PFASとは?
フライパンのコーティング剥がれを防止する方法
フライパンのコーティング剥がれを防止する方法に以下の方法があります。
- 調理後にすぐ洗い、水気をとるように心がける
- 急激な温度変化が起きないように気をつける
- フライパンを傷つけないように注意する
フライパンのコーティングが剥がれないようにするためには、水や油の侵食を防ぐために調理後にすぐ表面を中性洗剤で洗い流し、乾かすことが大切です。
こうすることで、斑点状にフッ素加工が剥がれてしまうことはないでしょう。
また、調理後に急激な温度変化が起きないように気をつけることが大切です。フッ素加工のフライパンは温度変化に弱く、急に加熱もしくは冷却すると寿命をへらします。
どの温度まで耐えられるかどうかはフライパンの素材やコーティングの種類、コーティングの構造によっても異なりますが、加熱時は中火か弱火を使うように心がけましょう。
コーティングされたフライパンは金属製の調理器具を使うと容易に傷ついてしまいます。金属製のものではなく、シリコン製のものなどを使用するようにしましょう。
フライパンのコーティング剥がれを予防してお気に入りのフライパンを長く使い続けよう!
この記事では、フライパンのコーティングが剥がれてしまう原因や考えられる健康被害、コーティングが剥がれないようにする方法をご紹介しました。
フライパンのコーティングが剥がれる原因は、水や油分がフライパンに残っていたり、急な加熱や冷却を行ったり、金属製の調理器具で傷つけてしまったりなどが考えられます。
フッ素加工のフライパンのコーティングが剥がれ落ちてしまうと、PFASという有害物質が溶け出し、健康への悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
使用後のフライパンはすぐに洗って乾かし、強火や調理後の急速な冷却は避け、金属製の調理器具は使わないようにするのがおすすめです。
フライパンを長く使い続けられるように、コーティング剥がれを予防していきましょう。