体に悪影響がないフライパンとは【取り扱い方が大切です】

焼く・炒めるといった調理が得意なフライパン。

朝食に目玉焼きを焼いたり、夕食に野菜炒めを作ったりと、毎日の料理作りに欠かせない調理器具です。

そんなフライパンの素材や表面加工(コーティング)にはさまざまなものがあり、それぞれ特徴が異なります。

フライパンの種類によっては、「体に悪い」という噂を見聞きしたことがあるのではないでしょうか?

そこで今回は、どんなフライパンが体に悪いのか、体に悪影響がないフライパンを紹介します。

安心できるフライパンを見つけたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

【そもそも】体に悪影響や害があるフライパンとは存在するのか?

そもそもの話、体に悪影響を及ぼすフライパンは存在するのでしょうか?

結論から言いますと、フライパンのコーティングによっては悪影響を及ぼす場合があります。

まず、フライパンの素材と表面加工には、以下のようなものがあります。

【素材】

  • チタン
  • ステンレス
  • アルミニウム

【表面加工】

  • フッ素樹脂加工(テフロン)
  • ダイヤモンドコート
  • マーブルコート
  • セラミックコート

この中で気を付けたいのが、フライパン内面にコーティングされる「フッ素樹脂加工」です。

テフロンはデュポン社(現ケマーズ社)によって商標登録された、フッ素樹脂加工の1種です。

フッ素樹脂加工のメリットには、食材がくっつきにくくなる、少ない油で済む、お手入れが楽になるといった利点があります。

しかし、空焚きで260度以上の高温状態が続くと、フッ素樹脂加工の原料であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が溶け出し、有毒ガスが発生します。

この有毒ガスを取り込むと、のどの痛みや頭痛、咳など風邪のような症状を引き起こす場合があります。

ただ、PTFE自体に人体への害はありません。剥がれたコーティングが体内が入っても、吸収されずにそのまま排出されるため、人体への影響はないとされています。

食材を入れて調理するときの器具温度は150~190度であるため、有毒ガスの心配はいりません。

フッ素樹脂加工のフライパンを使うときは1分以上の空焚きを避け、熱分解が始まる350度に達しないように気を付けましょう。

また、高温でも気にせず調理したいなら、耐熱性が高い素材を選ぶのもひとつの方法です。

鉄やステンレス、銅製のフライパンは耐熱性が高く、揚げ焼きなどの高温調理にも向いており、有毒ガスの心配がなく安心して使用できます。

参考:フッ素樹脂加工フライパンの空焚きに注意|日本化学工業協会

体に悪影響がないと考えられるフライパン

フッ素樹脂加工のフライパンは、熱しすぎると有毒ガスにより風邪のような症状を引き起こすと分かりました。

人体への影響はないとされているものの、家族やペットへの影響が気になる方も多いと思います。

そこで、ここからはフッ素樹脂加工以外の安全性が高いフライパンを紹介します。

安全性が高いフライパンを選ぶなら、以下の素材がおすすめです。

  • 鉄フライパン
  • 銅フライパン
  • セラミックフライパン
  • ステンレスフライパン

鉄フライパン

まずおすすめなのは、鉄製のフライパンです。

鉄フライパンにはフッ素樹脂加工のようなコーティングがなく、高温で熱して鉄分が溶け出しても人体に悪影響が出ません。

近年では調理すると適度な鉄分も補給できることから、鉄製のやかんやフライパンが人気を集めています。

鉄は耐熱性に優れており高火力での調理が可能なため、野菜炒めはシャキッと、お肉はカリッとジューシーに仕上がります。

さらに、「鉄フライパンは一生もの」と言われているほど耐久性が高く、長く使える調理器具です。

しかし、鉄フライパンは正しいお手入れをしないと、焦げ付いたりサビたりしてしまいます。

「お手入れが難しそう」「初心者なのでハードルが高い」、そんな方におすすめなのが岩鉄鉄器の「ダクタイルパン」です。

画像引用:岩鉄鉄器

ダクタイルパンは、フッ素樹脂加工といったコーティング不使用でありながら、特殊技術により焦げ付き防止を実現。

初めて鉄フライパンを使う人でも焦げ付きにくく、毎日使いやすい手軽さがポイントです。

フッ素樹脂加工以外のお手入れ簡単なフライパンを探している方は、一度チェックしてみてくださいね。

岩鉄鉄器オンラインストア

銅フライパン

鉄同様、銅フライパンも安全性が高い素材です。

銅は人体な必要不可欠なミネラルの1種であり、貧血予防や髪の健康を維持する働きがあります。

銅フライパンは鉄よりも熱伝導率が高いため、食材にすばやく均等に熱が入ります。

温度の変化にも細かく対応し、微細な火力調整を必要とする卵焼きに最適なフライパンです。

さらに、銅は表面に薄い酸化被膜を形成するため、腐食が起こりにくい金属でもあります。

ただ鉄フライパンとは違い、空焚きをするとメッキが溶け出すため、空焚きは厳禁です。(錫が溶け出すのは230度)

強度が弱く、落としたり衝撃を加えたりすると変形してしまうので、取り扱いに気を付けましょう。

セラミックフライパン

セラミックフライパンには、PEOAやPTFEといった有害物質を含まないため安全性に優れています。

セラミックとは非金属の無機性材料であり、フライパンのほかにも陶磁器やガラス、テレビやパソコンの基板など、さまざまな分野で使われています。

セラミックでコーティングされたフライパンは内側が白く、おしゃれな見た目をしているのが特徴です。

高温になっても有害物質が発生しないため、遠赤外線効果を利用して食材を内側からじっくりと火を通し、お肉やお魚をジューシーに焼き上げます。

ステンレスや銅の4倍以上の硬度を持っているので、長期間の使用にも期待できます。

ステンレスフライパン

ステンレス製のフライパンは、保温性を活かした調理を得意としています。

温まるまで時間がかかりますが、そのぶん冷めにくく余熱調理が可能なため、ガス代の節約にもつながります。

クロムを主成分しており、酸化しにくくサビにくいので、お手入れ簡単なのもメリットです。

さらに、コーティング加工の必要がないため、塗装が劣化してボロボロになるということもありません。

サビにくい金属ではありますが塩類に弱い性質があるので、食材を入れたまま長時間保存するのは控えましょう。

長時間保存するとサビて穴が開く恐れがあるので、料理が完成したらすぐに取り出すのが大切です。

まとめ

この記事では、体に悪影響があるとされるフライパンと、安全性が高いフライパンを紹介しました。

体に悪影響を及ぼすフライパンを挙げるとするなら、フッ素樹脂加工のものに気を付けるといいでしょう。

フッ素樹脂加工は、焦げ付きを防止してお手入れが楽になる利点がありますが、350度以上の高温状態になると有毒ガスが発生し、風邪のような症状を引き起こします。

体内に入っても吸収されずに排出されますが、不安な方は高温に耐えられる材質を選ぶのがおすすめです。

高温調理が可能なもの、安全性の高いフライパンには、鉄・銅・セラミック・ステンレスがあります。

それぞれの特徴を押さえ、性能や扱いやすさを比較しながら、毎日安心して使えるフライパンを選んでみてくださいね。

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