毎日の料理作りに欠かせない調理器具のフライパン。
現在さまざまな種類の素材やコーティング加工が施されたフライパンが登場しており、それぞれ違った特性があります。
その中でもセラミックコーティングフライパンは、安全性が高いイメージと使いやすさにより人気を集めているアイテムです。
しかし、「セラミックコーティングは体に悪い」という噂や記事もあるので、不安に思いますよね。
そこで今回は、セラミックコーティングは本当に体に悪いのか、なぜ体に悪いと言われているのかを解説します。
セラミックコーティングのフライパンを検討している人や、現在使用していて不安に感じている人も、ぜひ参考にしてみてください。
フライパンのセラミックコーティングとは?
セラミックコーティングフライパンとは、フライパンの表面にセラミックをコーティングしたものを指します。
セラミックはシリコンやダイヤモンドといった非金属元素のほか、珪石や粘土などの天然材料から作られています。
セラミックコーティングには、主に以下4つの特徴があります。
- 耐熱性・耐摩耗性が高い
- こびりつきにくい
- 錆びにくい
- 見た目がおしゃれ
特徴①:耐熱性・耐摩耗性が高い
セラミックコーティング最大の特徴は、耐熱性・耐摩耗性が高いところです。
セラミックは非常に硬い素材でできているので、調理中にフライ返しを使ってもキズが付きにくくなっています。
また、400℃以上の熱にも耐えられる耐熱性を持ちます。フッ素樹脂加工のように、高温状態で有毒ガスが発生する心配がありません。
特徴②:ごびりつきにくい
セラミックコーティングには、食材がこびりつきにくい特性もあります。
油が少量で済むため、カロリーが気になる人や油の消費を抑えたいときにもおすすめです。
調理後の洗浄は汚れがするんと落ちやすく、後片付けも楽に終わります。
特徴③:錆びにくい
セラミックコーティングは、酸やアルカリ、塩などの化学物質に強く、腐食や反応がほとんど起きません。
鉄フライパンのように錆びるリスクが少ないので、お手入れ簡単なフライパンを探している方に向いています。
ただしセラミックコーティングの寿命は約2年です。長く使い続けたい人には、半永久で使える鉄フライパンを検討してみましょう。
特徴④:見た目がおしゃれ
セラミックコーティングは内側が白くて、見た目がきれいなのも魅力のひとつです。
暗くなりがちなフライパンの表面も明るく映し出してくれるので、キッチンにおしゃれな雰囲気を与えてくれます。
さらに、内側が白いことで食材の火の通り具合が判断しやすく、料理が失敗しにくいといった利点もあります。
セラミックコーティングが体に悪いと言われる理由は?
安全性の高いセラミックコーティングですが、いくつかの理由によって体に悪いと言われることがあります。
以下3つの理由を見ていきましょう。
- コーティングが剥がれることがあるから
- 偽セラミックコーティング製品があるから
- 誤った情報が広がっているから
①コーティングが剥がれることがあるから
耐久性が高いセラミックコーティングですが、長期間使用すると劣化してコーティングが剥がれます。
セラミックコーティングに限らず、フッ素コートやダイヤモンドコートなど、コーティングというものはどうしても剥がれるものです。
特に金属製のヘラを使用した場合、コーティングが剥がれやすくなってしまいます。
そのため、セラミックコーティングが体に悪いと言われているのは、「コーティングが剥がれて知らずのうちに食べてしまうから」なのでしょう。
しかし、セラミックコーティングにはPFASやPTFEといったフッ素化合物が含まれておらず、極めて安全性の高いものです。
高温状態になっても有害物質が出ず、たとえコーティングの破片が体内に入ったとしても体への悪影響は低いとされています。
②偽セラミックコーティング製品があるから
偽物のセラミックコーティングは、体に悪い影響を与える可能性があります。
本物のセラミックコーティングにはない有害な物質を含んでいる可能性があるので、高温で加熱したときに有害なガスを発生させるかもしれません。
偽物を買わないように、メーカーの公式サイトから購入したり、信頼できる販売元であるか確認したりしましょう。
弊社ブランド岩鉄鉄器の「ダクタイルパン」も偽物が確認されています。偽物商品の見分け方は【注意喚起】Amazonで出品されてる偽物商品の見分け方を解説致します!で詳しく解説しているので、ご参照ください。
③誤った情報が広がっているから
セラミックコーティングが体に悪いと言われているのは、インターネットや口コミで科学的根拠のない主張や誤解が広まっているからかもしれません。
昨今の情報はSNSで急速に広まりやすく、誤情報と知らずに拡散されていくケースも少なくありません。
セラミックコーティングに限らず、情報が確かなものかどうか一度考えたり、自分でも調べたりしたうえで共有するようにしましょう。
セラミックコーティングフライパンを安全に使用するポイント
セラミックコーティングフライパンは、正しく使用することで安全に・効率よく調理できる便利なアイテムです。
ここで、安全に使用するポイントをまとめます。
- 急激な温度変化を避け、中火以下の調理を心がける
- 金属製のヘラなどを使わず、木製やシリコン製を使用する
- 洗浄時は柔らかいスポンジを使って、こすり洗いする
- キズや剥がれが発見されたら、使用を中止する
- 信頼できるメーカー・販売元から購入する
耐熱性のあるセラミックコーティングですが、急激な温度変化と強火が苦手な弱点があります。
熱伝導率が高いので強火で使用すると焦げ付きやすくなったり、コーティングが剥がれやすくなったりしてしまいます。
そのため、調理中は弱火~中火での火加減を心がけ、調理後はすぐに水で洗わず冷めてから洗うようにしましょう。
上記5つのポイントを押さえ、安全に注意しながら使ってみてくださいね。
【結論】セラミックコーティングフライパンは体に悪くない
本記事では、セラミックコーティングフライパンはなぜ体に悪いと言われているのか解説しました。
結論から言うと、セラミックコーティングは体にほとんど害がない安全性が高いフライパンです。
ただ、以下3つの理由により体に悪いと言われています。
- コーティングが剥がれることがあるから
- 偽セラミックコーティング製品があるから
- 誤った情報が広がっているから
コーティングである以上、どうしても剥がれてしまうので「体内に入ると体に悪い」と噂されています。
しかし、実際にはPFASやPTFEといったフッ素化合物はセラミックコーティングに含まれていないので、体に入っても悪影響がほとんどないとされています。
また、偽物のセラミックコーティングに有害物質が含まれていたり、セラミックコーティングについて誤った情報が広まっていたりすることにより、「セラミックコーティング=体に悪い」と言われています。
本来セラミックコーティングは耐熱性や耐摩耗性が高く、腐食にも強く、安全性に優れているものです。
購入する際はきちんとしたメーカー品であるか商品情報をチェックし、使用する際は急激な温度変化をさせないように気を付けながら使ってみてくださいね。