アルミフライパンのおすすめ手入れ方法は?黒ずみ対策6つをご紹介

イタリアンレストランのほか、家庭でも人気が高い「アルミフライパン」。

軽さと熱伝導率に優れ、素早く熱を入れたいパスタ作りに最適な調理器具です。

ただ、初めてアルミフライパンを使う方は、お手入れの仕方に迷うのではないでしょうか?

そこで今回は、アルミフライパンのおすすめのお手入れ方法を解説します。

経年劣化で発生しやすい黒ずみ対策も併せて紹介しますので、アルミフライパンのお手入れに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

アルミフライパンの黒ずみの正体

アルミ製のフライパンや鍋の内部が黒くなることを、アルミニウムの黒変化現象といいます。

アルミニウムと水が反応し、表面に水酸化アルミニウム被膜が形成されることが原因です。

この水酸化アルミニウムが、水に含まれる物質と複雑な反応を起こすことで黒ずんで見えます。

黒ずむ原因の物質は、卵の殻やコンニャクに含まれるカルシウムなどが挙げられます。

たとえば、茹で卵を作ったりコンニャクや梅干しを入れた料理を作ったりすると、黒ずみやすくなります。

通常、アルマイト加工(表面加工)がされているものは、腐食を防ぐため黒変化が起こりません。

しかし、ナイロンたわしで洗ったり煮炊きしたりしてアルマイト被膜がなくなると、黒ずみを引き起こしやすくなります。

「体に悪そう」と思いますが、人体への影響はないのでそのまま使っても問題ありません。

このように、アルミフライパンに黒ずみができるのは、水や食材、強い洗浄が原因です。

参考:https://www.city.gosen.lg.jp/material/files/group/4/42915035.pdf

アルミフライパンのおすすめの手入れ方法

アルミフライパンのお手入れは難しそうに感じるかもしれませんが、実はコツを押さえればそこまで複雑ではありません。

これから購入を検討している方やすでに手元にある方も、一度お手入れ方法を確認してみましょう。

購入後:変色予防をする

アルミフライパンを購入したら、初めて使う前に変色予防をします。

変色予防することで表面に酸化被膜をつくり、黒ずみを防ぐ働きがあります。

変色予防のやり方は、お米のとぎ汁または野菜くずと水を入れて10分ほど沸騰させます。

このひと手間できれいな状態を保てるので、忘れずに行いましょう。

使用前:使うたびに油ならしをする

コーティング加工されていないアルミフライパンを使うときは鉄フライパン同様、調理する前に油ならしする必要があります。

  1. フライパンを火にかけて温めたら、多めの油を入れてフライパン全体に馴染ませる。
  2. 弱火で5分ほど加熱したら、余分な油はオイルポットに戻し、キッチンペーパーで拭き取る。

油ならしをすることで食材がくっつきにくくなり、長期間の使用に期待できます。

使用後:表面加工に適した洗い方をする

アルミフライパンは、アルマイト加工がされているものとそうでないものに分かれます。

  • アルマイト加工されているものはキズを付けないことが大切です。硬いたわしやクレンザーの使用を避け、柔らかいスポンジでやさしく洗いましょう。
    焦げ付きがある場合は、水やお湯につけて柔らかくすると取り除きやすくなります。
  • 非アルマイト加工のものは、ナイロンたわしや亀の子たわし、クレンザーを使ってゴシゴシ洗えます。
    焦げ付きを放っておくと穴が開く原因になるので、早めに取り除きましょう。

アルミフライパンは鉄フライパンと違い、食器用の中性洗剤が使えます。

また、熱いうちに洗うのも可能です。

アルマイト加工が施されているか製品の仕様を確認し、表面加工に適した洗い方で清潔に保ちましょう。

アルミフライパンの黒ずみ対策6つ

アルミフライパンをしばらく使うと、気になってくるのが黒ずみです。

特に、アルマイト加工がないものは黒変化現象が起こりやすくなります。

人体に害はありませんが、きれいな銀色一色のアルミフライパンを保つために、ここでは黒ずみ対策を6つご紹介します。

①空焚きや水をつぎ足しながら使わない

アルミフライパンは空焚きや、水をつぎ足ししながらの使用を控えましょう。

熱伝導率が高いため、空焚きすると高温状態になって変形したり、コーティングが剝がれやすくなったりします。

また、水をつぎ足しながら長時間使用すると水質がアルカリ性になり、アルマイト加工が劣化します。

アルミフライパンを使うときは余熱時間を短くし、必要以上に熱を加えないように意識しましょう。

②カルシウムや酸を含んだ食材を使わない

茹で卵を茹でたり、お酢を使ったりすると黒ずみの原因になります。

カルシウムや酸を含んだ食材を調理する場合は、アルミニウム製以外の料理器具を使用しましょう。

③料理を入れたまま長時間放置しない

酸や塩分の強い料理を入れたままにしておくと、変色したり穴が開いたりする恐れがあります。

料理が完成したら早めに取り出し、長時間入れた状態は避けましょう。

④柔らかいスポンジで洗う

腐食防止のための皮膜処理(アルマイト加工)が施されているものは、柔らかいスポンジを使って汚れを落としましょう。

この被膜はとても薄いもので、ゴシゴシ洗うと被膜が剥がれてしまい、空気や水と反応して黒ずみやすくなります。

被膜を守るために柔らかいスポンジを使い、コーティングを剝がさないように注意しましょう。

金属製のたわしやキッチンツールも使用しないようにしましょう。

⑤リンゴまたはレモン、クレンザーを活用する

黒ずんでしまったら、身近にある食材や洗剤で取り除くことができます。

リンゴまたはレモンを使って黒ずみを落とす場合

  1. アルミフライパンに、リンゴの皮(1個分)または、レモンなどの柑橘類と水を入れて沸騰させ、10分ほど煮て火を止める
  2. お湯が冷めたら、こすり洗いする

クエン酸も同じように使えます

クレンザーを使って黒ずみを落とす場合(非アルマイト)

クレンザーやスチールたわしを使い、念入りに磨いて元のアルミ地肌を出す。

⑥乾いた状態で保管する

アルミフライパンは乾いた状態で保管し、水滴や湿気が残らないようにします。

湿気が付着するとサビや黒ずみの原因となるので、洗浄したら水気をしっかり拭き取り、乾いたのを確認してから仕舞いましょう。

まとめ

この記事では、アルミフライパンのお手入れ方法と黒ずみ対策を解説しました。

アルミフライパンが黒ずむことは「黒変化現象」と呼ばれ、水に含まれる成分と反応して水酸化アルミニウムになるのが原因です。

アルマイトと呼ばれる表面加工があるものだと、黒変化現象が起こりにくくなります。

人体に害はないのでそのまま使えますが、気になる場合は黒ずみ対策するのがいいでしょう。

黒ずみを落とすには、リンゴやレモン、クレンザーを使う方法があります。

また、日頃から空焚きを避けたり、カルシウムや酸を含んだ食材を使わなかったりするのも重要です。

熱伝導率が高く、水分を飛ばす調理にぴったりなアルミフライパン。

お手入れのポイントや黒ずみ対策のコツを押さえ、長く使えるように扱いましょう。

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