野菜炒めはシャキッと、お肉はカリッとジューシーに焼き上げてくれる鉄フライパン。
ずしっとした重さや油ならしをする手間はありますが、使うほど扱いやすくなり愛着が湧くアイテムです。
ただ、鉄フライパンと聞くと何でもおいしく作れるイメージがありますが、逆に苦手とする料理はあるのでしょうか?
そこで今回は、鉄フライパンで作るのが苦手な料理を紹介します。
鉄フライパンの得意・不得意を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【まず初めに】鉄フライパンで作る料理はとても美味しい!!
鉄フライパンで調理すると、いつもの料理もワンランクアップしたような仕上がりになります。
おいしく作れる理由には、大きく分けて以下の2点が関係しています。
- 高温調理が可能だから
- 使うほど扱いやすくなるから
おいしさの秘訣①:高温調理が可能だから
鉄で作られた鉄フライパンは耐熱性が高く、高火力で手早く調理できます。
鉄(Fe)は熱伝導率が90.9(W/m K)と高いため、フライパン全体に熱が伝わりやすく、ムラのない加熱が可能です。
たとえば、以下のような料理を作るときには、鉄フライパンが活躍します。
- 目玉焼き
- ステーキ
- チキングリル
- 餃子
- アヒージョ
- チャーハン
- 野菜炒め
- 焼き野菜 etc.
焼き目を付けたい目玉焼きや餃子のほか、素材のおいしさを活かすステーキや焼き野菜の調理にもってこいです。
高火力で炒めることにより、野菜炒めは野菜の水分を逃がさずシャキシャキの食感を堪能できます。
鉄フライパンを選ぶときは、作るものに合わせて大きさを選ぶといいでしょう。
ステーキや野菜グリルといった焼き物メインで使う場合には浅型、油を多く使う揚げ物・かさの増えるチャーハンなどには深型タイプがおすすめです。
鉄フライパンにはそのままオーブンに投入できるタイプもあるので、用途に応じて選びましょう。
おいしさの秘訣②:使うほど扱いやすくなるから
「育てるフライパン」とも言われている鉄フライパンは、使うほど油が馴染んで扱いやすくなります。
油が馴染むまで時間がかかりますが、料理の回数を重ねるほど焦げ付きにくく、使いやすいフライパンへと育っていきます。
鉄フライパンはフッ素樹脂加工(テフロン)のようにコーティングがないため、耐久力の高さが特徴です。
フッ素樹脂加工のフライパンは350℃前後になると有毒ガスが発生し、吸い込むと咳やのどの痛みといった症状を引き起こします。詳しくは、【疑問】フライパンのフッ素加工とはなに?危険と言われる理由とは?をご参照ください。
鉄フライパンは一生ものと呼ばれるほど数十年単位で長く使えるので、育てながら楽しさも味わえます。
【疑問】鉄フライパンで作るのが苦手な料理ってあるの?
炒めものや焼き物が得意な鉄フライパンですが、苦手とする料理もいくつかあります。
- 水分量が多い料理
- アクが強い食材の料理
- アルカリ/酸が強い食材の料理
それぞれ紹介します。
①水分量が多い料理
まず鉄フライパンは、煮る・茹でる・蒸すといった水分量が多い料理が苦手です。
せっかく馴染ませた油膜が熱湯によって取れてしまうため、錆びる原因になります。
ただお手入れに気を付ければ、煮たり茹でたりしても問題ありません。
水分量が多い料理に使ったあとは、洗浄後フライパンを火にかけ、水分を飛ばしてから油を塗って保管しましょう。
濡れた状態は錆びやすくなるので、煮る・茹でる・蒸すの調理後はいつもよりしっかり乾かすことが大切です。
②アクが強い食材の料理
鉄フライパンは、ゴボウやレンコン、コンニャクなどのアクの強い食材の料理にも不向きです。
たとえば、きんぴらごぼうやレンコン炒めを作ると、いつもより黒っぽく仕上がります。
これは、食材に含まれるタンニンと鉄が反応してしまうからです。
食べても体への害はありませんが、見栄えが悪くなってしまいます。
アクの強い食材を使って料理を作るときは手早く仕上げ、完成したらすぐに取り出すようにしましょう。
③アルカリ/酸が強い食材の料理
アクの強い食材に加え、アルカリや酸の強い食材の調理でも黒く変色する場合があります。
たとえば鉄フライパンでトマトソースを作ると、トマトの酸によりフライパン表面が溶け出し、鉄臭くなることがあります。
ただ、鉄が溶けだしても体への害はないので安心して構いません。
酸の影響でフライパンが銀色になったときは、再度焼き入れをすると復活できます。
まとめ:鉄フライパンは炒める・焼くのが得意!
この記事では、鉄フライパンの苦手な料理を紹介しました。
万能に使えるイメージがある鉄フライパンですが、煮る・茹でる・蒸すといった水分量が多い料理は苦手です。
また、山菜などのアクの強い食材や、アルカリ/酸の強い食材の調理では、黒く変色する場合があります。
水分量の多い料理を作るときはテフロン加工のあるフライパンを使うか、しっかり乾かすことを心がけましょう。
料理が黒く変色しても体に害はないので、見た目を気にしなければ問題ありません。
苦手な料理もいくつかありますが、高火力で旨味を凝縮させる鉄フライパンは、ひとつ持っておくと重宝するアイテムです。
鉄フライパンと聞くとお手入れが大変なイメージがありますが、岩鉄鉄器の「ダクタイルパン」は、薄い・軽い・錆びないのが特徴の、毎日使いやすいフライパンです。
コーティング加工不使用でありながら特殊技術により焦げ付きを防いでくれるので、お手入れも難しくありません。
扱いやすい鉄フライパンを求めている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。